注文住宅を建てたいが、予算の都合上、できるだけ費用を抑えたいという悩みを解消できる方法の一つがローコスト住宅です。
家が安く買えるのは魅力的ですが、建てたあとに瑕疵が発覚したりしないか不安になるもの。
この記事では、ローコスト住宅の後悔しやすいポイントを知り、失敗しないためにできることをご紹介します。
事前に注意すべきことを知って、ローコスト住宅を建てるかどうかをぜひ検討してくださいね。
そもそもローコスト住宅とは?

ローコスト住宅は、一坪あたりにかかる建築費用が30~50万円ほどの住宅を指します。
数千万円もするような住宅を手に入れるのは、金銭面のハードルが高くなかなか建てる決心がつきにくいものです。
ローコスト住宅なら低価格が最大の魅力。
建物価格が安いと、毎月の住宅ローン返済が負担になりにくい点がメリットと言えますね。
ローコスト住宅で後悔した失敗事例

徹底したコスト削減で低価格が魅力のローコスト住宅にも実は、失敗や後悔してしまう点があります。
建てたあとに「知らなかった」や「こんなはずではなかった」と思わないように、事前に知っておきましょう。
将来的なコストがかかった
部屋数を減らすため、ローコスト住宅では一部屋の大きさが大きく造られています。
また、冷暖房が効きにくい理由として、高気密、高断熱を売りにしている住宅に比べると、性能が劣ってしまうことも考えられます。
建築費用が安くても将来的に費用がかかる点に注意が必要です。
保証が薄く、修繕費用がかかった
一般的なハウスメーカーと比較して、ローコスト住宅では独自のアフターフォローが不十分な場合があることも知っておきましょう。
無償でできる点検やメンテナンス期間が短いと、自費で行わなくてはいけないため、家計の負担になってしまいます。
耐震性・耐久性が弱かった
ローコスト住宅は、「地震に強い住宅」とは言い切れない点がデメリットです。
しかし、残念ながら災害が発生した際に、想像していた以上の損害を受ける場合も。
より耐震性能を高めた住宅にするには、オプション料金が必要になります。
建材の質が低かった
ローコスト住宅の素材の質が低いため、結果的にメンテナンスやリフォーム費用が高くつく恐れがある点もデメリットです。
例えば、外壁にコケやカビが生えて自分たちでは綺麗に落としきれない場合は、業者に依頼する必要があります。
設備が安っぽく見えてしまう
ローコスト住宅のデメリットには、オプションが不要の標準仕様の設備の質が低いことも挙げられます。
コスト削減でキッチンや照明などの設備は、なるべく安いものを標準仕様に。
そのため、生活していくうちに、使い勝手が悪かったり汚れが付きやすかったりといった点で不満に思う可能性があります。
「安かろう悪かろう」の仕様ばかりではありませんが、建てたあとに後悔してしまうことが多いポイントです。
思い通りの間取りにできなかった
注文住宅は自由な間取りができるため、今後の生活を想像しながら期待が膨らむものですね。
シンプルでパターン化した間取りにすることで低価格を実現しているためです。決められた間取りでは生活スタイルに合わず、住むことがストレスになってしまうこともあります。
ローコスト住宅は安いからと言って必ず後悔するとは限らない
あまりにも安く家が建てられるとなると、安全性など様々な面で不安を抱いていませんか?
一般的な注文住宅よりもローコスト住宅が低価格で販売されるのは、質が悪いものを使用や手抜き工事をしているからではありません。
ローコスト住宅の特徴や安さの理由をご紹介します。
ローコスト住宅の安さの理由は、無駄となるコストの削減です。
コスト削減のポイントは4つあります。
- 人件費
- 広告費
- 材料費
- 設備、建具
工期を短期間にすることで人件費の削減に。
また、派手な広告や宣伝を控えることも、広告費を抑えられます。
材料費や設備、建具の削減のポイントは、シンプルな間取りや部屋数を少なくすることです。
部屋数が少ないと、扉やコンセント、照明の数が減らせるのでコストカットができますね。
ローコスト住宅で後悔しないためにできる6つのポイント

ローコスト住宅にデメリットがあるといっても、何らかの対策でカバーは可能です。
最後に、失敗や後悔を避けるためにできることをご紹介します。
購入前に知っておくのは、ローコスト住宅への不安解消に繋がりますね。
ポイント①会社を吟味する
住宅を建てる会社を決める前に何社かと見積もりや相談をして、良いメーカーを見極めることが重要です。
また、アフターフォローの充実度は忘れずにチェックしましょう。
家は、建てたら終了というわけではないので、アフターフォローで保証してもらえる範囲を確認して、満足のいくサービスを受けられるメーカーを選びましょう。
ポイント②総費用を確認する
予算が厳しいからと言って、ただ建築費用が安いローコスト住宅を選ばないようにしましょう。
また、間取りパターンの選択も自由にできない可能性も考えられるので、トータルをみて判断するのがおすすめです。
ポイント③仕様のすり合わせは妥協しない
いくつかのパターンから間取りを選ぶ場合は、細部まで仕様を確認することが失敗を避けるコツになります。
収納スペースや子供部屋の間取りについて、コストアップにならない範囲内で要望を受け入れてもらえることも。
また、設備の仕様も忘れずに見ておいてくださいね。
担当者との打ち合わせで気になるポイントを確認しておくと、後々になって「こんなはずではなかった」といったトラブルを避けられます。
ポイント④安全第一
どんなに費用を抑えたくても、安全性は疎かにしないようにしましょう。
建築費用に関係なく法律で決めた基準を満たしていない家は建てられません。
そのため、家を建てる地域によっては防火対策や地盤の補強を行う必要があります。
低価格のローコスト住宅でも、安心安全に暮らすためには必要な出費です。
ポイント⑤現場に出向く
プランの相談や決定をするのは担当者ですが、家を建てるのは職人さんですよね。
そのため、家を建てる職人さんとの信頼関係も大切です。
こまめに状況を見に行くと、職人さん自身にやりがいが生まれやすくなります。
差し入れをしたりコミュニケーションを取ったりして、関係を築いていきましょう。
ただ、作業の邪魔にならないよう気を付けてくださいね。
ポイント⑥引き渡し時にしっかり確認
工事が終わったら引き渡しです。生活を始める前に、しっかりと仕様と違いが無いか、確認をしましょう。
カーテンレールやコンセント、壁紙、窓枠などなど、確認すべきところは多くあります。気になる点があれば、しっかりと担当者に連絡しましょう。
また、自分では確認できない、内部については、専門の業者に確認を依頼することもできます。費用はかかりますが、不安がある場合は、頼むと良いでしょう。
ローコスト住宅で後悔せず、理想のマイホームを建てよう
値段が安く購入までのハードルが低いローコスト住宅は、失敗・後悔しがちなことがいくつかあります。
しかし、それを避けるためのコツがあるので、安心して住める家を手に入れられます。
ローコスト住宅についてのポイントをまとめました。
- ローコスト住宅は坪単価が安い住宅
- 無駄なコストの削減で低価格設定に
- 値段だけでなく様々な面で検討しメーカーを選ぶ
メーカーごとにそれぞれの住宅の強みが異なるため、比較することが大切です。
ぜひ、ローコスト住宅のカタログを請求して、具体的に検討してみましょう。